Ben Hassett × Julia von Boehm for ANTEPRIMA | ジョセフ シュガーマン

スポーツファッションフォトグラファー Munetaka Tokuyama

May 8, 2009 12:59 PM

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一人、面白い男を紹介させてください。上の写真の彼は「Munetaka Tokuyama」。NYを拠点に活躍するフォトグラファーです。最近になって少しは注目され始めたみたいですが、雑誌を読んでも彼の魅力についてはあまり書かれていないので少し書いてみようと思います。彼が僕を訪ねてきたのは3年ほど前。解像度が低く、ひどくブレた写真のポートフォリオを引っ下げて来ました。正直、広告の仕事としてのクオリティには至っていないと思ったのですが、「僕、動いてる物しか撮れないんです。」と言う彼の写真の内容の面白さ、そして何よりクリエイティブに対する姿勢に惚れました。「日本で雑誌や広告の仕事を積み重ねて、腕を磨きなさい」という僕のアドバイスにも、「自分にはレベルが高すぎるとわかっていても最前線に居たいんです」と答えられました。仕事は量ではなく質であり、選ぶもの。そんな姿勢を売れる前から持っている彼は素晴らしいと思いました。

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「ナイキの仕事がしたい!」彼はファッションフォトグラファーとしては不思議なゴールを持っていました。どんなハイファッションブランドや雑誌の仕事よりも、スポーツブランドの広告が撮りたいと言うのです。彼の作品を見ている間に彼自身がスタイリングやディレクションを行っていることに気付かされます。そこにはフォトグラファーという職業に収まらないスポーツファッションへのこだわりとパッションが感じられます。NYに居たい、という気持もそんな事が関係しているのかも知れません。

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彼の写真には独特のスタイルがあります。それは被写体が必ずと言って良いほどジャンプしていること。そこまで「オリジナル!」というアイディアではないですが、彼の写真の世界観は独特のスタイリングと飛ぶ被写体によって作られています。ADとしてはそれだけで写真が埋まるので非常に楽ですね。背景なんか白バックで良いのです。そんな中、UNIQLO JUMPという企画がフォトグラファーを探していると聞いたので紹介してみました。撮影自体は相当キツかったみたいですが、写真は良い出来だったと思いますよ。

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昨年、久々に帰国した彼と食事をした際、昔の意気込みが消えかけていました。被写体をジャンプさせる彼の撮影スタイルはインパクトのある写真を簡単に撮る手法として、多くの写真家に取り入れられ、今やちょっとしたトレンドになっています。自身がNYで頑張っている中、日本で同じスタイルの写真がたくさんの広告で取り上げられてしまってはやる気を無くすのも当然です。そんな中、私は彼に一つ提案をしました。「スポーツファッション・フォトグラファー」を名乗ってみては?彼の写真のエッセンスは決してジャンプではなく、スポーツファッションへのこだわりです。被写体のジャンプは躍動感を作るための演出に過ぎません。独自のジャンルを作り、自身を世界でただ一人のスポーツファッション・フォトグラファーとしてブランド化するべきだと思いました。

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その少し後でしょうか。彼に待望のナイキの仕事が来ます。詳細はは詳しく聞いていませんでしたが、できるだけ早く自身のサイトで公開できるようにしました。スタイリングはかなり限定されていたのでしょうが、彼らしい、強いシリーズだったと思います。

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そんな彼が先週、新しい写真を送ってきました。今回はスポーツファッション系の写真は含まれていなかったのですが、僕の目を引いたのが上の一枚。正直に「こんなにキレイな写真が撮れるようになったんだ」と関心しました。3年前のポートフォリオとは技術的に比較にもなりません。フォトグラファーとしてまだまだこれからという感じの彼ですが、確実にレベルアップしていると思います。

現在、Munetaka TokuyamaはCornelia Adamsというエージェンシーに所属しています。決してやさしい場所ではありません。実力と対応力が重視される厳しいエージェンシーを自ら選びました。そして、エージェンシーのサイトにもカテゴリーとして「スポーツファッション」が取り入れられています。今後も世界唯一の「スポーツファッション・フォトグラファー」としてブレない、強いメッセージを写真を通じて発信し続けて欲しいと思います。

スポーツファッション・フォトグラファー Munetaka Tokuyama

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FICC inc. 代表取締役社長 荻野英希。国内外でのデザイナー、アートディレクターとしての勤務を経て、2004年にFICCを設立。外資系ブランドのWEBコンテンツの企画、制作、運営、マーケティングから戦略的なプロモーションまで、総合的なプロデュースを手がける。

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